ネコ11






ストレスがあると眠れない



前回、一晩眠ると技能が上がることを書きました。



一生懸命野球の練習をしていて、
その日はなかなか打てなかった。


しかし一晩寝て翌日になると、
急に打てるようになる。




ピアノの練習をしていて、
どうしても弾けなかったパートツがある。


しかし一晩眠ると弾けるようになっている。



これはどうしてか?




そしてイスラエルのカルニ博士が行ったテストから
寝くことで何らかのプロセスが起こり、
技能が上がることが示された。


ただし現在、そのメカニズムまではわからない


詳しく前回の記事を参照してください。
http://kaitekisuimin01.com/archives/21788204.html





今回は少し関連のある話で、

ストレスがあると眠れないのはどうしてか?

を見ていきたいと思います。








多くの人は嫌なことがあると
眠って忘れたいと思う調査結果があります。


しかしなかなかそうはいきません。



誰でも経験のあることだと思いますが、
不安やストレスが溜まっている時には
眠れないものです


気持ちとしては眠りたい、
しかし実際には頭が冴えて眠れない。



これはどうしてでしょうか?



ネコ8






元々のストレス



人のストレスとは本来、生命にかかわるものです。


太古の昔、肉食獣に襲われるとか、
自然の恐怖のような類がストレスでした。


こういうストレスにある時に、
ぐっすり眠ることが正しいのでしょうか


むしろ不安、ストレスがある時には
眠らないで警戒し、状況を把握しないと
生命を守ることができません。



そのため我々の祖先は

ストレス下には眠らない

という習慣ができたのです。







不快な記憶の定着を防ぐ!



2010年 日本の研究チームがある実験で
面白い発見をしました。


交通事故の映像を見させて、
健康人に仮想の事故体験をしてもらいます。


そして半分の人には十分眠ってもらい、
半分の人には徹夜してもらいます。



その結果はどうだったか?


徹夜した人は、眠った人に対して、
事故体験による恐怖感や
生理的ストレスが和らぐことが分かったのです。



この結果は、
睡眠によって昼間に体験した記憶
定着していることを意味します。



前回の記事にも書いたように、
練習したことができなくても
一晩眠ると技能が上がることがありますが、

これも睡眠による記憶の定着と
関係があるのかもしれません。



それと同様に恐怖の体験、ストレスを受けた経験は
睡眠をとると記憶に定着してしまうのでしょう。


それ故、恐怖やストレスによる体験をすると
不快な記憶による悪影響を避けるために
記憶に定着させないのではないか?



この考えは完全に立証されたものはないが、
体験的には正しいように思います。


女性1