◎朝型と夜型!
朝起きるのがめっぽう強く、
午前中の能率が良い人は
夜遅くまで起きているのが苦手です。
逆に夜遅くまで仕事をすることが平気な人は
朝起きるのが苦手で、朝の能率は悪い。
このように生活リズムには
個人特性の一定のリズムがあります。
そして前者を朝型、後者を夜型と呼ぶ。
因みに朝型をヒバリタイプ、
夜型をフクロウタイプなどともいいます。
このような個人特性は
どのように生まれるのでしょうか?
睡眠研究の初期には、
性格との関係で調べられました。
その結果は朝型は几帳面だが、神経質。
夜型はむら気があるが、興味を持つと持続する
という性格的な違いが見られた。
これは質問票に則って、選択してもらうのですが、
個人の選択により誤差が出ます。
例えば自分は几帳面だと思ったが杜撰だったり、
持続力があると思ったが、移り気だったり、
個人の性格評価はあてにならないものです。
それ故に朝型夜型で
性格的な違いが明確に存在するかは微妙です。
ただ明確に違うものがあります。
それは生活リズムです。
◎生活リズムの違い!
人間の体温(深部体温)は24時間で変動します。
日中には37度以上と高くなりますが、
夜は36度台と低くなります。
日中は活動をしやすいように体温を上げ、
夜は寝やすいように体温を下げます。
この生活リズムが朝型と夜型では違います。
夜型では、朝型と比べて、
夜の体温降下の時間が遅く、
朝の体温上昇も遅いことが報告されています。
朝型は逆に、朝も夜も早く体温の上下が見られ、
生活リズムが前倒しになっています。
そしてどうしてこのような
生活リズムの前後が起きるのかというと、
体内時計の周期に関りがあります。
◎体内時計の周期!
体内時計は時計遺伝子という
タンパク質の生成により決まります。
この生成がある程度増えると、
今度は作成を抑えようとします。
この繰り返しが時を刻んでいくのです。
これが24時間の周期を生みます。
このタンパク質の生成及び抑制は
当然のことながら個人差があります。
その個人差は体内時計の
周期の違いになって表れます。
そして体内時計の周期は24時間より長めですが、
それが非常に長いと後ろにズレやすく、
24時間に近いか短いとズレは少ないのです。
つまり体内時計の周期が24時間より遅いと夜型、
24時間に近いか短いと朝型になるのです
通常、体内時計の長さが
24時間より短いケースはまれですが、
24時間に近いと、朝方になります。
因みに体内時計の周期は
24時間とずれているのが普通ですが、
朝起きる時に太陽の光を浴びることで
調整されます。
いずれにせよ朝型と夜型を分けているのは
体内時計周期のズレで、タンパク質の個人差です。
これが朝型と夜型をわける違いです。