◎痛みと不眠!
身体的な疾患によって
不眠になることは多くあります。
外傷などにより、またリューマチなどにより、
「痛くて寝れない」
ということは多くあります。
これらはケガの程度や症状の程度によって、
不眠への影響が出ます。
これらの「痛み」による不眠には、
大きく2つに分類されます。
それは「急性痛」と「慢性痛」です。
◎急性痛!
急性痛とはその名の通り、「急な痛み」です。
その理由はケガや手術といったものが
多く作用しています。
一般に急性痛の現認としては、
「術後創部通」や「帯状疱疹通」「骨折」「打撲」
などが考えられます。
これらは眠れなくなる程痛むものですが、
一次的なものです。
例えば1ヶ月も2か月も続くものではありません。
特に「急性期」を過ぎてしまえば、
その痛みは軽減していきます。
また急性痛は適切な鎮痛処置により、
コントロールが可能であり、
急性期が過ぎてしまえば、
それほど問題ではなくなります。
そういう面では急性痛は
不眠に関して大きな問題ではないし、
痛みが和らげば、不眠も自然に解消します。
またほとんどの患者において痛みの訴えが
不眠に対して先行します。
◎慢性痛!
慢性痛とは「日常の痛み」です。
常日頃から痛むので、
「痛みと付き合う」必要があります。
この慢性痛は、痛風や間接リューマチ、ガンなどが
よく言われています。
急性痛は1週間程度で軽減しますが、
慢性痛の場合は数か月、数年単位で痛みが続き、
場合によっては一生の付き合いになります。
これらは難治性、つまり「治りにくい痛み」です。
現在、55歳以上で、関節リューマチや
関節症、関節炎などを患っている人で、
その72%が不眠症状を訴えています。
特に慢性痛の人は
寝入ったとしても一度起きると
再度寝ることができない人が多く、
中途覚醒や早朝覚醒が多いのが特徴です。
このような症状は睡眠不足を生み、
日常的な睡眠不足から日中の集中力の欠如、
そのための事故を引き起こすことも考えられます。
実験によると、慢性痛の人は
睡眠が浅い場合が多いのです。
自分でも気づかない覚醒も
数度見られることが多く、
脳を休める深睡眠=徐波睡眠を
得られません。
因みに慢性痛の場合は、
痛み→不眠という流れだけではなく、
不眠→痛みということもあります。
つまり覚醒時間が長いことにより、
痛みの認知も長引くのです。
「痛み」と「不眠」との間には、
このような関係もあるのです。
人間年をとると関節に痛みを感じます。
その時には不眠にも注意しましょう。