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不眠症の認知行動療法!



不眠症に対する治療には
幾つかの方法があります。



その中で標準的な治療法と推奨されているのが、

「認知行動療法」というアプローチです。





認知行動療法とは、

問題や症状の維持要因となっている
その人の考え方(認知)や振る舞い(行動)を
把握して、対策をとる心理療法です。


特に行動による”癖”を見抜き、
それに対する対策を施します。




その”癖”が睡眠を阻害している
身体的および心理的要因であれば、
それを取り除いていきます。


特に心理的要因であれば、
それを本人に理解させた上で、
取り除かねばなりません。


こういった”癖”は本人のルーティン、
つまり「日常」になっていることが多いのですが、
それを取り除くとむしろストレスになり、
余計に眠ることができなくなります。


そこでしっかり話し合い、説明して、
睡眠阻害要素を取り除く必要があります。





そして認知行動療法には3つの対策があります。

「刺激制限法」
「睡眠制限法」
「睡眠スケジュール法」


です。




以下では刺激制限法について説明します。



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刺激制限法!



認知行動療法の一つに刺激制限法があります。



これは眠るための環境ができていないために
不眠が起きているという考え方のもとに、
「不適切な行動」をやめさせる睡眠法です。


睡眠を阻害する行動を把握させ、認識させて、
それと違う行動をとらせるようにします。





睡眠を阻害する要因はいくつかあります。

光、音、匂い(悪臭)、温度、寝具、飲食等々。



実際に対象者と話し合いを行い、日常生活から
そういった睡眠を阻害する要因を取り除きます。


ここでは
「睡眠を阻害する要因」=「刺激」ととらえて
この刺激を制限することで、
睡眠をしやすい環境を作ります。




明るくて眠れない時は、部屋を暗くするように、

音が気になる時には、その音をなくすように、

寝る直前まで食事をしている人は、
消化が睡眠を阻害していることを説明する。



こういったことを積み重ねて、
睡眠しやすい環境をつくるのです。



因みにある人は、
ずっと眠れなくて困っていたのですが
その理由が「カチカチ」という時計の音でした。


そこで時計を液晶のデジタル時計に変えたところ
ぐっすり眠ることができました。



こういった積み重ねが
睡眠しやすい環境をつくるのです。



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寝床では眠る!


ところで
睡眠を阻害する要因=刺激を取り除く、
と書きましたが、


それはある程度軽度の不眠の場合です。


不眠状態が続くと、寝床が苦痛になります。



つまり眠れないのに、ずっと寝床に居る。

早く寝なければいけないと悩みながらも、

眠くならないのに寝床に居なければならない。



こういう状態は焦燥感にかられます。



体が熱くなって、汗をかき、心臓がドキドキして、
早く寝なければと気ばっかり焦る。





こういうことが続くと、

寝床=緊張する場所という

先入観ができてしまいます。



そうならないためには
眠くなってから寝床に入る癖をつけることです。


眠くならないうちには寝床に入らず、
眠くなってから寝床に入る。



そういう癖をつけることで、

寝床に入る=眠くなる

という動機づけになります。






睡眠を阻害する要因=刺激を取り除き、
眠くなってから寝床に入る。



これをしっかりすることで、
スムーズに眠ることができるようになります。



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