◎寝ぼけ!
人の睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。
レムとはRapid eye movementの意味で、
日本語で「急速眼球運動」といいます。
急速眼球運動は寝ている時に瞼の下で
目玉がキョロキョロ動いている状態です。
これがあるのがレム睡眠で、
無いのがノンレム睡眠です。
レム睡眠が起こるのは、
脳が覚醒状態であるためです。
比較的浅い眠りで、体は寝ているのですが、
脳が起きている状態、これがレム睡眠です。
ノンレム睡眠は
急速眼球運動を伴わない睡眠です。
深い睡眠で、脳も休んでいる状態です。
このレム睡眠中には夢を見ます。
夢を見るとたまに起こるのが
寝ぼけです!
寝ぼけはレム睡眠行動障害と言います。
前回書いたようにレム睡眠中は
情報が遮断されており、
体の筋肉も脱力して動きません。
しかし何らかの原因で夢を見ている時に
体が動くようになると寝ぼけを起こします。
このように犬も寝ぼけます。
人間の場合は65歳以上で200人に1人程度で
発生すると言われています。
比較的男性に多いのが特徴です。
実際の行動はどのようなものでしょうか?
入眠から1~1.5時間たつとレム睡眠に入る。
この時に症状が見られるようになる。
叫ぶ、大声で罵声を上げる、泣く、笑うなど。
両手で何かを探すような動作などが見られる。
時には殴る蹴るなどの攻撃的な行動、
動き回るなどの行動も見られる。
しかし激しい行動をしても覚醒することは少ない。
このような行動は
レム睡眠が終わるとおさまります。
大体20~30分くらいです。
そのあとは再び安らかな眠りに
つくことができます。
◎子供の寝ぼけ
子供の寝ぼけはレム睡眠行動障害と違います。
子供の場合は睡眠時游行症と呼ばれます。
睡眠時游行症は
深い睡眠のノンレム睡眠の時に起きます。
この部分がレム睡眠行動障害と違います。
この症状の時は目を見開き、歩き回ります。
ノンレム睡眠なので
夢を見ているわけではありません。
夜驚症という症状も同じく子供の寝ぼけですが、
こちらの場合泣き叫んだり、跳ねたりします。
いずれにせよ大人と同様
20~30分くらいで終わるのが普通です。