皆さんはよく眠れていますか?
よく眠れないという人は
どうすれば眠れるかどうかわかりますか?
◎眠くなるのは、体温が下がるから
人が眠りたくなるのは
体内の内部体温が下がる時です。
つまり体温が下がると
眠りやすくなるのです。
例えば極端な話、
冬山で眠くなるというのは
体温が下がるからです。
ちょっと待て!
「春眠暁を覚えず」と言って、
暖かくなると眠くなるぞ!
そういう声が聞こえてきそうです。
確かに暖かくなると眠くなります。
春にならなくても、
冬の寒い日に、暖房の効いた室内に入ると、
暖かくなって眠くなります。
会社でも暖かい部屋に入って会議をしていると
ウトウトと気持ちよくなってくることがあります。
また寒い日に家に帰って、
湯船につかって温まっていると、
これも眠くなることがあります。
これは温かくなると
眠くなるのではないか?
そう思うかもしれません。
しかしそうではないのです。
◎血行が良くなると、内部体温が下がる!
寒いときは体内の、特に内臓を守るため、
血流が末端まで行き渡りません。
つまり手足がかじかむのです。
しかし暖かい部屋に入ると、体が温まり、
血管が拡張して末端まで血流が行き渡ります。
そうすると内部の血流が外に行くため、
内部体温が下がります
そうすると内部体温が下がるのです。
眠くなるのは表面の体温ではなく、
内部体温です。
その内部体温が下がったので、
眠気を誘うようになるのです。
◎疲れているのに眠れない!
よく仕事が忙しくて、夜遅くまで仕事をして、
自宅に帰って、すぐに寝ようとすると、
目が冴えて眠れない!
こういうことってありますよね。
これは体が疲れているのですが、
脳が興奮状態にあるために、
覚醒していて眠ることができないのです。
子供が明日、
運動会だから、
遠足だから…と
ドキドキして興奮して眠れない。
こういうことってありますよね。
これとは少し違いのですが、
興奮していて眠れないというのは同じなのです。
大人は仕事に追われて、
忙しさで興奮状態になり、
子供は明日が待ちきれず、
楽しみで興奮状態になる。
こういう状態を
交感神経優位の状態と言います。
◎自律神経!
自律神経とは、呼吸や発汗、体温調整や代謝、
そして内臓器官等を機能を司ります。
これは運動神経や感覚神経等の
体性神経系とは別です。
運動等は本人の意思で動かせるので
「随意神経」といいます。
それに対して自分の意思で動かせない自律神経は
「付随意神経」と呼ばれます。
その自律神経は
「交感神経」と「副交感神経」に分かれます。
◎交感神経と副交感神経
交感神経は身体が
活発に活動している時に活性化します。
特に運動状態の時には活性化され、
発汗や心拍数の上昇、筋肉の緊張等が行われます。
このような状態は
いわゆる「起きている」状態とされます。
副交感神経は身体が
休息している時に活性化する神経です。
身体は落ち着き、心拍数は減少し、
筋肉の緊張は緩和される。
つまり「休んでいる」時に活性化するのです。
休息状態、特に睡眠状態には
この「副交感神経優位」の状態が必要です。
◎副交感神経優位
副交感神経が優位になるには、
リラックスした環境を作らなければなりません。
交感神経は活動時に活性化します。
交感神経は「闘争と逃走の神経」と言われ、
身体の危機に対して「身構えている」状態です。
このような緊張の連続状態は
心身ともに負担が大きい訳です。
生物にとって不可欠な「睡眠」は、
緊張状態から解放すると眠りやすくなります。
この「緊張状態から解放された」とは、
リラックスした状態です。
こういう状態を「副交感神経優位」と言います。
◎副交感神経を高めるために…!
副交感神経を高めるには、
逆説的ですが交感神経を刺激しないことです。
つまり刺激を与えないことです。
大きな音を出さない、
強い光を当てない、
強い運動をしない
といったことです。
興奮状態にならないことが必要です。
これら睡眠のための神経を認識し、
速やかにリラックスすることが、
スムーズに寝付くことにつながります。