睡眠と不眠の間に…!

皆さんよく眠れていますか? 眠れていない皆さんに、眠りのメカニズムと眠りの方法を解説します。

ノンレム睡眠

「睡眠の質」を高めるために!

皆さんよく眠れていますか?
このブログでは読んでいただいている方に、
快適な睡眠ができるような情報を提供しています。


快適な睡眠をするためには
幾つかのことを知る必要があります。

今回は睡眠の基礎的な話をします。




睡眠の種類

ダリ3


睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。
その2つの区分とは?


<レム睡眠>
レム睡眠とはRapid eye movement sleepの意味で、
日本語では「急速眼球運動を伴う睡眠」といいます。

これは身体は寝ているのですが、
脳は覚醒状態であるために起きることで、
比較的浅い眠りです。夢を見るのもレム睡眠中に見ます。

このレム睡眠は約20~30分ほど続きます。




<ノンレム睡眠>

ノンレム睡眠とは、レム睡眠とは逆で
「急速眼球運動伴わない睡眠」をいいます。

このノンレム睡眠は、レム睡眠と違い、
深い眠りで別名「脳の眠り」と言われています。
これはレム睡眠中は「脳は眠らない」からいわれています。

ノンレム睡眠は1~4段階あり、
数字が大きくなるほど深い眠りになります。
特にレベル4の深い眠りは「深睡眠(しんすいみん)」といわれ、
睡眠の質を改善するのに欠かせません。

この深睡眠は寝ている初期の段階にしか現れません。
時間がたつと深睡眠は出現しないのです。

つまり長く寝たからといって、
睡眠の質を確保できないのです。





睡眠中の現象


夜泣き2


睡眠に入ると、最初に現れるのがノンレム睡眠です。
つまり最初に深い眠りに入るのです。

この最初のサイクルと2回目のサイクルくらいが
レベル4の深睡眠に入ることができます。

その後の眠りでは深睡眠には入りません。
それは寝ている時間が長くなると、
起きる準備をするように脳が命令するからです。

睡眠中というのは、危険な状態です。
しかし生物の中で眠らない生物はいないのです。
それは睡眠の必要性を表していますが、
同時に危険な状態を持続することへの
危機管理も必要としているのです。

初期の段階でしっかり睡眠をとれば、
あとはできるだけスムーズに起きられるように、
深睡眠状態にはならないようになっております。



ここに睡眠の質を上げるポイントがあります。


眠りの時間をいくら増やしても深い眠りになりません。
もちろん忙しい身の上で
たくさん寝るなんて贅沢ができる訳がありません。


それよりも睡眠の質=深い眠りをいかに実現するかが重要になります。



そのためには最初の3時間をしっかり眠ること。


最初の3時間での2つの睡眠サイクル、
このタイミングで来る2回の深睡眠で

できるだけ「睡眠の質」を確保することが重要だと思います。



これに重点をおいて睡眠を考えましょう。







交感神経と副交感神経

男性5



自律神経とは、呼吸や発汗、体温調整や代謝、
そして内臓器官等を機能を司ります。

これは運動神経や感覚神経等の体性神経系とは別です。
運動等は本人の意思で動かすことが

できるので、「随意神経」といいます。
それに対して自分の意思で動かすことができない自律神経は

「付随意神経」と呼ばれます。

その自律神経は「交感神経」と「副交感神経」に分かれます。







交感神経は身体が活発に活動している時に活性化します。
特に運動状態の時には活性化され、
発汗や心拍数の上昇、筋肉の緊張等が行われます。
このような状態はいわゆる「起きている」
状態とされます。


副交感神経は身体が休息している時に活性化する。
身体は落ち着き、心拍数は減少し、筋肉は緩和。

つまり「休んでいる」時に活性化するのです。


休息状態、特に睡眠状態には
この「副交感神経優位」の状態を作ります。





副交感神経優位


副交感神経が優位になるには、
リラックスした環境を作らなければなりません。

先に書いたように交感神経は活動時に活性化します。

この交感神経とは「闘争と逃走の神経」と言われるように、
身体の危機に対して「身構えている」状態です。

このような緊張の連続状態は心身ともに負担が大きい訳です。



眠らない生物はいません。


人間のような、安全な環境の生き物は別として、
野生動物でも眠ります。

眠ることは命の危険性があります。

しかしそれを差し置いても
眠ることを必要としているのです。


そういった生物にとって不可欠な「睡眠」は、
緊張状態から解放されることで寝やすくなります。

このリラックスした状態を作る。
つまり「副交感神経優位」の状態を作ることで
速やかに寝付くことできます。

そして最初と2回目のサイクルで現れる
「深睡眠」状態に入ることができます。






副交感神経を高めるために…!


イヌ1


副交感神経を高めるには、
逆説的ですが交感神経を刺激しないことです。


つまり刺激を与えないことです。


大きな音を出さない、強い光を当てない、
強い運動をしないといったことで、
興奮状態にならないことが必要です。


よく仕事で帰りが遅くなり、明日も早い時、

それなのに「眠れない」ということがあります。

心身ともに疲れているはずなのに…眠れない。

ベッドに入っても目が冴えてくる。



これは、交感神経が活性化しているからです。

先程までに仕事をやり、交感神経が刺激されて、

それが副交感神経優位になっていないからです。


もちろん仕事が忙しいと、仕事ばかり考えて、
脳が緊張し、「眠れない」ということもあります。



これら睡眠のための神経を認識し、
速やかに寝付き、「睡眠の質」を高めましょう。





睡眠遊行(夢遊病)とは何か?



皆さんよく眠れていますか?
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子供の寝ぼけ

ダリ2


幼児は睡眠中に急に起き上がって
歩き回ったりします。


このような寝ぼけ行動のことを
睡眠遊行と言い、
別名「夢遊病」とも言います。


この睡眠遊行は5歳くらいから始まり、
12歳くらいが最も多くなります。

児童の約15%程度に症状が見られる。


ただし、児童の場合はほとんど気にすることが無く、
症状が出てもそれほど心配することではない。


症状は青年期になると自然に消滅することが多い。
ただごく稀には青年期に入ってからも
引き続いて起きることもある。

この場合は専門の治療が必要であるとされている。





睡眠遊行の発生!


のび太


睡眠遊行はレム睡眠時に起こる。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があるが、
レム睡眠とは「急速眼球運動」のことである。

つまり睡眠中に瞼の下で目玉が
キョロキョロ動いている状態を示します。

この状態は体は眠っていても、
脳が覚醒した状態です。

逆にノンレム睡眠は「急速眼球運動」が無い睡眠で
脳も眠っている状態を示します。

このノンレム睡眠にはさらに1~4段階あり、
4に近づくほど深い睡眠となります。



睡眠遊行はこの中で
深いノンレム睡眠の3~4段階で起きます。

このノンレム睡眠の3~4段階とは
睡眠から早い段階で起きます。
大体、寝て2~3時間程度で集中的に発生する。






睡眠遊行の症状!


ネコ10


睡眠遊行中は熟睡の最中ですが、
急に起きだし、虚ろな表情でベッドに腰掛けたり、
部屋の中を歩き回ったり、ブツブツと
意味不明なことをつぶやいたりします。

時には何かから逃げ回るように、
走り回ることもあります。


この時の脳波を測定してみると、
眼を開いて活動しているのに、
脳波は全くの睡眠状態を示します。


睡眠遊行時には障害物をよけたり、
ドアを開いた入りという行動を示すが、
他方では窓から出て落ちたり、
階段を転がり落ちたり、事故に遭うこともある。

そのため家族では家から出ないように
鍵をかけたり、室内を片付けたりする必要がある。


しかし不思議なことに睡眠遊行の最後
ほとんど自分のベットに戻って終る。





睡眠遊行時には

女性4


睡眠遊行時には途中で起こそうとしても
なかなか目を覚まさないことがある。

無理に起こそうとすると激しく抵抗し、
殴りかかるなどの暴力をふるうこともある。

成人の場合はこれが原因で
殺人事件に発展するケースもある。


こういう場合は睡眠遊行時の暴力が
刑事責任を問えるのかが争われることになる。



先程書いたように、睡眠遊行は子供に多く見られ、
他方、青年期になると自然に治癒する。

だから子供の場合は神経質になる必要はない。
特に子供は力も弱く、被害も多くないので、
周りの大人が適切に対応することが必要だ。


しかし大人になってもあるのであれば、
気を付ける必要がある。






夢遊病?


男性5


因みに「睡眠遊行」とは
一般的に夢遊病と言われている。

しかしこの言葉を使うのは慎重であるべきだ。

というのもこの症状が発祥している時には、
「夢」を見ていないからだ。


先述したように、
睡眠遊行はノンレム睡眠中に起きる。


ノンレム睡眠中は夢を見ない。

脳も眠っているために、
夢を見ることもないのだ。


そして睡眠遊行中の脳波は
ノンレム睡眠時の脳波と一緒なのだ。

つまり睡眠遊行中の本人は「夢を見ていない」


事実、睡眠遊行中の患者を無理やり起こした時も
「夢を見ていた」という報告は一切ない。


そして本人にも行動中の記憶がない。



現在、睡眠遊行は完全には解明されておらず、
確実な治療法もない。


そしてこれは「睡眠障害」というより、
覚醒時の障害であると考えられている。


というのも正しいノンレム睡眠の脳波を
表しているからだ。

つまり正しい睡眠から
「起きられない」のが問題だと考えられている。


問題は寝ている時ではなく、起きられないこと。
そして夢を見ていない状態である。

そう考えると、夢遊病というのは
間違った名前だといえるでしょう。


ネコ3





寝ているのに寝ていない?逆説性不眠とは!




女性6





逆説性不眠!


不眠症の中には面白い現象があります。


それは自分が不眠症であり、
毎日眠れないと訴えいる人が、
実際にはよく眠っていることがあります



ある人はもう何年も眠っていないと訴えますが、
何年も眠らないということはあり得ません。


その前に死んでしまいます。




実験によると、2週間程度眠らないと、
脳が破壊されて死に至ります。


眠るということは、
脳を休めるためでもあります。


つまり脳が休まらず、
負担が大きくなって最終的に死に至るのです。




つまり何年も眠っていないということは

あり得ないのです




このように科学的に測定すると
十分に睡眠をとっているにもかかわらず、
自覚的にはほとんど眠れなかったと述べる現象を



逆説性不眠



と言います。





これは特に不眠が慢性化した人に
起きる症状です。



この逆説性不眠は
独立した病態であるかどうかについては
議論があるものですが、



不眠症患者の中には多い症状なのです。


そして悪いことに、
本人は本当に眠れていないと思っているのです。






元々不眠症は身体的な影響がある病気です。


つまり眠れないことにより、
注意力が散漫になったり、疲労感が増したり、
そういったことが問題でしたが、



慢性化すると、
心理的な焦燥感が課題となります。


眠れないことによる焦り、緊張感、不安感などが
精神的、心理的に負担になっていきます。




このように考えると、
実際に眠れていても、眠れていないと考える
逆説性不眠は心理的負担があるという意味で、


通常の不眠と同様に治療の対象となります




ネコ11





逆説性不眠はどうして起きるのか?



では逆説性不眠は
どうして起きるのでしょうか?




ある患者は主観的な睡眠時間は30ですが、

機械で脳波を測定したら、418寝ていました。



418分、つまり時間寝ていたのです。


これは十分な睡眠時間だと言えるでしょう。


しかし本人の評価では30分です。



30分しか寝ていないと評価するのであれば、
睡眠時間は全く足りていません。






この主観と客観のは何でしょうか?





これは時間認知機能の異常が関与しています。



時間認知機能は、
脳による認知システムによって決まってきますが、
ここで睡眠時間を認知することができます。



この時に睡眠時間を認知するシステムは

徐波睡眠の量によって時間を認知します。


徐波睡眠=つまり深い睡眠です。



睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があり、
「レム睡眠」は浅い睡眠。
それに対して「ノンレム睡眠」は深い睡眠です。


このノンレム睡眠にも4段階あり、
そのうち3~4段階の睡眠は非常に深い睡眠です。

詳しくはこちらを参照してください。
http://kaitekisuimin01.com/archives/1101228.html


この時に脳が休みます。


この3~4段階のノンレム睡眠のことを、
脳波が緩やかになることから「徐波睡眠」と言い、
不眠症対策では特に重視する睡眠です。


簡単に言うと「ぐっすり寝る」のです。




実は逆説性不眠を訴える人は、

この徐波睡眠が少ない人なのです。



特に不眠の慢性化が起きている患者は、
逆説性不眠が起きるというのは、



不眠が慢性化した人は深い睡眠ができていない。
少なくとも実感できない。



そのために眠れていないと思い、

逆説性不眠を訴えるのです。





逆説性不眠は実際には寝ているのですが、

深い睡眠ができていない。


それは脳を休めるには不十分です。



逆説性不眠はそういう意味で、
脳からの悲鳴なのかもしれません。


ネコ10

寝ぼけについて




女性1





寝ぼけ!


人の睡眠にはレム睡眠ノンレム睡眠があります。



レムとはRapid eye movementの意味で、
日本語で「急速眼球運動」といいます。


急速眼球運動は寝ている時に瞼の下で
目玉がキョロキョロ動いている状態です。



これがあるのがレム睡眠で、
無いのがノンレム睡眠です。



レム睡眠が起こるのは、
脳が覚醒状態であるためです。


比較的浅い眠りで、体は寝ているのですが、
脳が起きている状態、これがレム睡眠です。




ノンレム睡眠は
急速眼球運動を伴わない睡眠です。



深い睡眠で、脳も休んでいる状態です。





このレム睡眠中にはを見ます。




夢を見るとたまに起こるのが

寝ぼけです!



寝ぼけはレム睡眠行動障害と言います。




ネコ3




前回書いたようにレム睡眠中は
情報が遮断されており、
体の筋肉も脱力して動きません。



しかし何らかの原因で夢を見ている時に
体が動くようになると寝ぼけを起こします。

このように犬も寝ぼけます。





人間の場合は65歳以上で200人に1人程度で
発生すると言われています。


比較的男性に多いのが特徴です。



実際の行動はどのようなものでしょうか?



入眠から1~1.5時間たつとレム睡眠に入る。

この時に症状が見られるようになる。

叫ぶ、大声で罵声を上げる、泣く、笑うなど。

両手で何かを探すような動作などが見られる。



時には殴る蹴るなどの攻撃的な行動、

動き回るなどの行動も見られる。


しかし激しい行動をしても覚醒することは少ない




このような行動は
レム睡眠が終わるとおさまります。


大体20~30分くらいです。


そのあとは再び安らかな眠りに
つくことができます。








子供の寝ぼけ


子供の寝ぼけはレム睡眠行動障害と違います。


子供の場合は睡眠時游行症と呼ばれます。


睡眠時游行症は
深い睡眠のノンレム睡眠の時に起きます


この部分がレム睡眠行動障害と違います。


この症状の時は目を見開き、歩き回ります。


ノンレム睡眠なので
夢を見ているわけではありません。



夜驚症という症状も同じく子供の寝ぼけですが、
こちらの場合泣き叫んだり、跳ねたりします。



いずれにせよ大人と同様

20~30分くらいで終わるのが普通です。



ネコ9






風邪をひいたら寝れば治るのか?



ネコ8




風邪の時にはよく寝ること!



風邪の時にはよく寝ると治る


そういう経験はないでしょうか?




確かに自分でも、そして他人肉親など)でも
風邪をひいたらよく寝れば治るということは
言われます。


これは単なる迷信なのでしょうか?




実はそうではありません。


確かに風邪をひいたらよく寝ると治るのです。


イヌ1





ノンレム睡眠の効能!


人間の睡眠には
レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。


レム睡眠は体は休んでいるが、
脳は休んでいない睡眠


ノンレム睡眠はその逆で
脳は休んでいる状態です。



人間は哺乳類の中でも
特に脳が発達した動物です。


そのために脳を休めることが必要となります。


脳を休める「ノンレム睡眠」が発達したのは
それが理由だと思います。





そしてノンレム睡眠には
別の効能があります。


それは防御機能が働くということです。







ノンレム睡眠の防御機能



細菌やウィルスが体内に侵入した際、
防御が働き、白血球がこれらを排除する


こうして作られる芽根木物質の中には
ノンレム睡眠を誘う機能を持っている物質がある。


感染時や治っている時に眠くなるのは
こういったメカニズムが働いているのだ。




風邪をひいたら、寝たら治るとは、
まったくの迷信とは言えない話なのだ。

男性1




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