◎体温が下がると眠くなる!
人が眠くなるのは体温が下がる時です。
体温といっても表面の温度ではありません。
内部体温といって、体の中の体温です。
人のような哺乳類は恒温(こうおん)性の動物
と言われています。
恒温性、つまり温度を一定に保つのです。
それと違い、
爬虫類以下の動物は変温(へんおん)性の動物で、
外気に対して体温を変化させます。
変温性の動物は外気が低くなると、
活動ができなくなるのと違い、
恒温性の動物は一定の体温を保つことで
常に活動することができます。
恒温性の動物は活動領域が広がったが、
その分、大量のエネルギーを消費します。
また活動が広がるのと比例して、
情報処理のために脳が発達しました。
体内を一定の温度に保ち、
大量の情報処理のための脳の活動により、
大量のエネルギーを必要とする。
睡眠はその「体」と「脳」を休めるため
行われると考えられています。
そのため体温を低下させているのです。
◎寝汗はいつ出るのか?
内部体温を下げる時には
手足などが熱くなります。
これは手足から熱を放出するためです。
よく冬などに冷え性で
手足が冷たくて眠れない
という人がいますが、
手足が冷たいから眠れないのではありません。
手足が冷たいと、熱を放出できず、
そのため内部体温が下がらないので
眠れないのです。
手足が温かくならないと、
血流が悪くなり、その分熱が放出されません。
故に内部体温が下がらないのです。
この時に熱を放出するのは
手の甲、足の甲、太ももの内側などです。
こういったところから、
熱を放出して内部体温を下げます。
そして当然熱を下げるためには
汗をかきます。
因みに緊張する時も汗をかきますが、
どちらかというと手の平や足の裏などにかきます。
これは緊張した場面では失敗しないように
手足を湿らせ、手が滑らないようにするためです
しかしあまり汗をかくと、
逆に汗で手が滑ることもありますが。
話を戻すと、
寝汗は温度を下げるためにかくのですが、
大体、就寝後の1~2時間でかきます。
温度を低下させるために
汗をかいて熱を放出するので、
初期に最も多くの寝汗をかきます。
このように寝汗をかいている時は
深い睡眠になっている時が多いのです。
だからこの時に目覚めると
非常に不快になります。
それは寝汗をかいたから不快なのではなく、
寝汗をかくほど深く眠っていたのに
そこから起きねばならなかったからです。
深い睡眠から一気に起こされたら
不快になります。
寝汗をかくのは悪いことではありませんが、
起きた時に寝汗をかいていると
不快さは残るでしょう。
寝汗のせいではないのですが・・・。