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災害時ストレスによる不眠!




現在、九州の大分を中心に
水害が発生しています。



テレビでは、
連日このニュースを流しています。


九州では集中豪雨および
それによる土砂災害等によって、
多くの犠牲者が出ていますが、
これは死傷者のみを指すのではありません。


被災後の精神的ショックによる
不眠症状にもその影響は表れます。







地震や台風等の自然災害や、
テロリズム等の人為的災害などで、
大規模災害後は不眠に悩む人が続出します。


1995年の阪神淡路大震災では、
被災中心地に住んでいて、その後は
避難生活を余儀なくされた住民において
発生3週間後の時点では6割近い人
何らかの不眠症状を訴えています。


また2004年のスマトラ沖地震の際にも、
発生後6週間後でも、同じく6割の人
不眠症状を訴えていますし、
隣接地域でも5割の人が不眠になっています。



不眠は災害に出逢ったことによる
ストレスから発生します。
その精神的なストレスが、
人々に緊張状態を強いて、
不眠症状を発生させることがあります。


そしてストレスには
一次ストレス二次ストレスがあります。








一次ストレス


一次ストレスとは
災害による直接的なストレスです。



それは身体的なケガなどの直接被害、
親族や友人の死傷、また家や家財などの
損傷・紛失などが考えられます。


自身が直接的にケガをしても、
また親しい人の死などの影響は
深刻な不眠症状をもたらします。


また長年の努力によって築き上げた財産や
建物などを一瞬のうちで壊れることも
自己の人生を否定されたかのような
強烈なストレスになります。



こういったストレスを
一次ストレスと言います。



ただし生理学的には、事件直後の不眠は、
不快な記憶の脳への定着を防ぐ効果があり、
必ずしも否定するものではありません。


むしろのちの影響を考えると、
治療の必要が無いものとみなします。

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二次ストレス!



災害後の環境の変化や
環境の悪化によるストレスを
二次ストレスと言います。


災害により、ケガをしなくても
生活基盤が失われることがあります。


そのため急激な生活環境の変化、
それも悪化に対するストレスが起きます。


ケガなどは時間が経つと
むしろストレスが減少しますが、
生活環境の変化は時間とともに
ストレスが積み重なってきます。



阪神淡路大震災では
約25万棟の住居が全・半壊しました。


それにより多くの不眠患者を
生むことになりました。



特に初期では、学校の体育館などで
生活を余儀なくされます。


プライバシーもない、冷暖房のない状態で
生活をしなければなりません。



特に睡眠に関しては環境の変化の影響が激しく、
もしホテルのような場所でも
睡眠に影響を与えることがあります。



大規模災害に巻き込まれた場合、
特に日本では災害救助は
比較的スムーズに行われますが、


それでも深刻な二次ストレスは発生します。


現在の九州地方で災害に巻き込まれた人達も
深刻な不眠に悩まされているかもしれません。



一日も早い
日常生活の回復を願っています。


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